A29
叉状研歯のある縄文時代人の頭骨
渥美半島の伊川津貝塚で、鈴木 尚が1937年に発掘。叉状研歯とは上顎切歯に人口的に切痕状の刻みを入れたものをいう。抜歯風習の最盛期の縄文時代晩期に限られ、東海から近畿地方に30例ほどが知られている。儀礼などにおける指導者であり、集団の代表的人物だったと推測されている。展示品は、最も典型的な叉状研歯の例として、多くの書物などで紹介されている。 (諏訪 元)
渥美半島の伊川津貝塚で、鈴木 尚が1937年に発掘。叉状研歯とは上顎切歯に人口的に切痕状の刻みを入れたものをいう。抜歯風習の最盛期の縄文時代晩期に限られ、東海から近畿地方に30例ほどが知られている。儀礼などにおける指導者であり、集団の代表的人物だったと推測されている。展示品は、最も典型的な叉状研歯の例として、多くの書物などで紹介されている。 (諏訪 元)