東京大学総合研究博物館 The University Museum, The University of Tokyo
東京大学 The University of Tokyo
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吉田 邦夫

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人間と自然の営みに関する時間情報について研究しています。放射性炭素(C-14)が規則正しくこわれる現象を時計として使うことによって、今やケシ粒ほどの炭素があれば、5、6万年前まで年代を測定することができるようになりました。ヒトや動植物が生きていた頃、考古遺物が使われていた頃に思いを馳せながら、その年代を知ることが出来るのは無上の喜びです。年代測定は考古学資料だけでなく、火山噴火や地震予知などの災害研究、美術工芸品などの真贋判定など幅広い分野で活用されています。
年代測定は現場に立って、空気を吸うところから始まります。出来るかぎり、フィールドに出かけ適切な年代測定資料の選別を行うことが研究室の方針です。
さらにX線などを用いた元素分析や形状分析、質量分析計を用いた同位体分析により、考古学、環境学、美術史などジャンルを超えた研究活動を行っています。

略歴
1977年東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学。理学博士。日本学術振興会奨励研究員、学校法人「河合塾」講師、総合研究博物館教授を経て、同館特招研究員。
専門 
年代学、考古科学。
主要著書 
「伊是名貝塚-沖縄県伊是名貝塚の調査と研究-」(2001、勉誠出版)、「火炎土器の研究」(2004、同成社)、The Application of 14C dating to potsherds of the Jomon period. (Nucl. Instr. and Meth. B223-224, p.716-722 (2004))など。他に原著論文など多数
受賞 
日本第四紀学会論文賞(1996)
所属学協会 
日本第四紀学会 日本考古学協会 日本文化財科学会 AMS協会

研究活動
1)考古遺物の年代測定 火炎土器、繊維土器
2)遺跡に関する時間情報の取得
3)環境変動と人類活動
4)古海洋環境の復元
5)美術工芸品の年代測定、材料分析、技法研究
6)同位体比研究
★ 対象地域 
日本 シベリア、バイカル、極東 ペルー 西アジア フランス