大学博物館が日々集積する資料と生み出す知識は、館内を満たし続け、外へと発露する機会をうかがっている。博物館のハコもモノもヒトも、外の世界に触れることで新たな熱を帯びるからだ。建物の外側から読み解く学校建築史。多くの目に触れたがるかのような雄弁な学術標本たち。そして映像記録からにじみ出す研究者たちのリアル。博物館と植物園のはざまを新たな学びの庭、「館外ラボラトリー(通称ソトラボ)」と名付けた。ここで新たな博物館公開実験を開始する。
ソトラボ ・チラシ:pdf
ソトラボ第13回 調査トーク アマゾンの考古学:2024年のフィールド紹介 new 日時:2024年10月4日(金) 17:00-17:30 日程変更(雨天のため9/27は中止し10/4に延期) 講師:金崎由布子(本館助教/アンデス考古学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園 (休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 事前予約不要、先着順で20名まで着席可。入場手続きのページをごらんください。 概要:世界最大の熱帯林、アマゾン。この広大な森の中で、古代の人々はどのような暮らしをしていたのだろうか。その実態を探るため、私たちはペルーアマゾンでフィールド調査を行ってきた。本講演では、2024年の夏に実施した調査の様子を、写真とともに紹介する。pdf |
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ソトラボ第12回 展示トーク 蘭の博物誌を展示したい 終了 日時:2024年5月10日(金) 17:00-17:30 講師:寺田鮎美(本館特任准教授/文化政策・博物館論) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園 (休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 事前予約不要、先着順で20名まで着席可。入場手続きのページをごらんください。 概要: 蘭とは、植物分類学上のラン科として見た場合、被子植物の中で最も種数が多いと言われ、世界中の多様な環境に生育している。また、その花や葉の独特の色・形の美しさから、鑑賞植物として、あるいは美術・デザインのモチーフとして、古今東西の人々の眼を楽しませてきた。蘭を通じて世界の各地域に固有の自然史および文化史の特性を読み解く展示プロジェクトについて、思い巡らせていることをお話しする。:pdf |
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ソトラボ第11回 植物トーク 小石川植物園大温室のシンボルツリー 終了 日時:2024年4月4日(木) 17:00-17:30 講師:川北篤(東京大学大学院理学系研究科附属植物園園長・教授/植物生態学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園 (休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 事前予約不要、先着順で20名まで着席可。入場手続きのページをごらんください。 概要: 小石川植物園の大温室に入ると、高さ2mほどのこんもりした木が出迎えてくれる。無数の赤い実を実らせたこの植物の名は、オオシマコバンノキ。一見すると花は咲いてないように見えるが、実は一年中花が満開である。一体どういうことなのか。大温室のシンボルツリーの生態から、花の多様性を語る。:pdf |
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ソトラボ第10回 トークウォーク 音の風景 終了 日時:2023年12月1日(金) 16:00-16:30 講師:森洋久(本館准教授/情報科学・科学史) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園 (休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 事前予約不要、先着順で20名まで着席可。入場手続きのページをごらんください。 概要: 近現代は、機械の発展により、人工的な音が氾濫するようになってきた時代でもある。この氾濫の中で、人々は音を聴かなくなってきている。講演者は、自然の音を多チャンネル高品質録音し、展覧会の中に埋め込む活動をしている。本来の場所と異なる場所で自然の音に遭遇することによって、都会人は何を考えるだろうか。:pdf |
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ソトラボ第9回 文化遺産トーク 世界遺産高句麗壁画古墳と関野貞コレクション 終了 日時:2023年10月13日(金) 16:30-17:00 講師:早乙女雅博(東京大学名誉教授/朝鮮考古学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園 (休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 要事前予約。20名まで着席可。入場手続きのページをごらんください。 概要: 100年前に東京帝国大学の関野貞は北朝鮮にある高句麗壁画古墳を調査し、小石川分館の関野貞コレクションには写真・図面・原稿・修復工事資料があり、大学院工学系研究科には小場恒吉(東京美術学校)が制作した模写がある。これらの資料から、当時の考古学調査の成果と壁画古墳の保存と活用がどのように行われたかを探る。チラシ:pdf |
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ソトラボ第8回 土器トーク 時を彩る 先史イラン彩文土器の世界 終了 日時:2023年5月12日(金) 17:00-17:30 講師:三木健裕(本館特任助教/西アジア考古学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園 (休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 要事前予約。20名まで着席可。入場手続きのページをごらんください。 概要: およそ8000年前から6000年前にかけて、イラン南西部の農耕村落では独特の文様が表面に描かれた彩文土器がつくられ、当時の暮らしに彩りを与えていました。今回は本館が所蔵するイラン先史時代の彩文土器コレクションを紹介するとともに、村落での暮らしが変化していくようすを彩文土器から探ってみたいと思います。 チラシ:pdf |
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ソトラボ第7回 魚類トーク “古標本”が語る100年前の日本の魚類相 終了 日時:2023年3月27日(月) 17:30-18:00 講師:和田英敏(本館特任助教/魚類分類学、生物地理学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園(休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 要事前予約。20名まで着席可。入場手続きのページをごらんください。 概要: 東京大学総合研究博物館にはおよそ65,000件にのぼる魚類標本コレクションが収蔵されており、そのおよそ8割は明治時代初期から昭和時代初期に収集されたもので、当時の日本の魚類相を把握するために日本全国およびその近隣海域から網羅的に収集されたものである。この“古標本”の調査からこの100年の間に日本に新たに分布を広げた魚や、姿を消してしまった魚の実態が分かってきた。 チラシ:pdf |
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ソトラボ第6回 骨トーク 骨を語る 終了 日時:2022年11月16日(水) 15:30-16:00 講師:遠藤秀紀(本館教授/比較形態学、遺体科学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園(休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 先着20名まで着席可。事前予約不要。入場手続きのページをごらんください。 概要: 骨を近くで見た経験は少ないだろう。多くの人にとってそれは、理科の教科書の挿入図が唯一の記憶であったりするものだ。そこで骨の標本を凝視し、その形を楽しむ時間をつくりたいと考えた。たとえば、キリンの掌、カメの甲羅に登場願おう。命を宿していた少し奇妙な形は、我々に何を物語るだろうか。 チラシ:pdf |
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ソトラボ第5回 考古トーク アンデスの東、霧の森の神殿 終了 日時:2022年10月21日(金) 16:00-16:30 講師:金崎由布子(本館助教/アンデス考古学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園(休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 先着20名まで着席可。事前予約不要。入場手続きのページをごらんください。 注意:ソトラボの受付開始時刻は15:45といたします。10月21日は「小石川植物園祭」の開催日であり、小石川植物園と小石川分館の間の境界扉は10:00〜16:00は行き来可能となっています。したがって、小石川植物園側から小石川分館に入場いただくことも可能です。小石川分館の正門は15:45に開門いたします。ソトラボ終了後は、小石川分館の正門よりお帰りいただきます。 概要:南米アンデスといえば、乾燥した高山地帯をまず思い浮かべるだろう。しかしその東側には、常時発生する霧によって育まれた、緑豊かな雲霧林が広がっている。この霧の森の中で、近年、紀元前の神殿群が発見された。今回は、この夏行ったばかりの現地調査の様子を概説する。 チラシ:pdf |
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ソトラボ第4回 植物トーク 東大植物学教室が「時計台」にあった頃 終了 日時:2022年9月30日(金) 17:30-18:00 講師:池田博(本館准教授/植物分類学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園(休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 入場: 先着20名まで着席可。事前予約不要。入場手続きのページをごらんください。 概要: 東大植物学教室は、1893(明治26)年から1897(明治30)年の約4年間、本郷にあった医学部本部(旧東京医学校本館、現小石川分館)に間借りをしていた。建物はその外観から「時計台」と呼ばれ、教室には著名な植物分類学者である牧野富太郎 (1862−1957) も助手として在籍していた。当時の植物学教室のスタッフと研究活動について概観する。 チラシ:pdf |
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ソトラボ第3回 発掘トーク 小石川御殿の堀遺構 終了 日時:2022年5月27日(金) 17:30-18:00 講師:成瀬晃司(本学埋蔵文化財調査室助教/日本近世考古学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園(休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 予約:入場手続きのページから事前予約を行ってください。先着20名まで。 概要:天和元年(1681)頃〜正徳3年(1713)まで、小石川植物園を含む一帯は幕府の御殿「小石川御殿」だった。元禄11年(1698)、西側及び北側に拡張され、四周には幅約10間の堀と土居・石垣・多門が廻り、北西及び南西角には隅櫓が築かれた。堀には千川上水から水を引き、御殿坂側には五段の瀧があったという。城郭を彷彿させる御殿だった。 チラシ:pdf |
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ソトラボ第2回 建築ウォーク 小石川分館を外部から観る 終了 日時:2022年4月22日(金) 17:30-18:00 講師:松本文夫(本館特任教授/建築学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園(休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 予約:入場手続きのページから事前予約を行ってください。先着15名まで。 概要:総合研究博物館小石川分館の建物は1876(明治9)年に東京医学校本館として創建され、二度の移築を経て現在地に建つ。東京大学で最古の学校教育用建築であり、明治の木造擬洋風建築の姿を残す歴史遺産である。今回は小石川植物園の日本庭園から小石川分館の外観を鑑賞し、これまでに当建物がたどってきた来歴を振り返る。 チラシ:pdf |
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ソトラボ第1回 フィルムトーク インカの旅路、アルパカ肉の味 終了 日時:2022年3月25日(金) 17:30-18:00 講師:鼬ゥ英成(本館助教/アンデス考古学、文化人類学) 会場:東京大学総合研究博物館小石川分館庭園 (休館中につき館内の見学はできません) アクセス:マップ 予約:入場手続きのページから事前予約を行ってください。先着15名まで。 概要:南米ペルー共和国アレキパ県、富士山より高いアンデス高地。灼けつく陽光、凍てつく夜気、そして高山病とよそ者には過酷だが、太古の昔よりリャマやアルパカを育てる人びとが生き生きと暮らす世界である。考古学者の目から古代の交通網を探りつつ村々を巡るうち、河原に散乱する黒曜石に新たな研究の糸口を見いだした。 チラシ:pdf |
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