A36
明治期収集の埴輪
日本の人類学を先導した坪井正五郎は、出土遺物から過去の生活習俗を読み取る試みを進めていた。1905年には、古代人の風俗の記録として『人類学写真集』の第一作、土偶の写真集を出版している。坪井は1913年に急逝し、『人類学写真集』第二作として埴輪の写真集が出版されたのは、1920年のことであった。展示品の埴輪は、「人類学写真集」に掲載された2点と、同じ遺跡から収集された1点である。 (諏訪 元)
日本の人類学を先導した坪井正五郎は、出土遺物から過去の生活習俗を読み取る試みを進めていた。1905年には、古代人の風俗の記録として『人類学写真集』の第一作、土偶の写真集を出版している。坪井は1913年に急逝し、『人類学写真集』第二作として埴輪の写真集が出版されたのは、1920年のことであった。展示品の埴輪は、「人類学写真集」に掲載された2点と、同じ遺跡から収集された1点である。 (諏訪 元)