東京大学総合研究博物館 The University Museum, The University of Tokyo
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各 位

平成26年度「学芸員専修コース」の開催について

 拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 東京大学総合研究博物館は、平成5年度以来毎年秋に「学芸員専修コース」を開催し、これまで相当数のコース修了者を送り出して参りました。
 本専修コースは、国内の博物館及び博物館相当施設で働く専門職員を主な対象とするものです。本専修コースは、大学等の高等研究機関で生まれる新しい研究の成果を広く紹介し、それをもって自然史・文化史の枠を超えた、文字通り博物学的な「博物館学」を、博物館資料の収集や管理、資料活用や展示設計に関わる「実践的な知」と併せて習得させる専門的リカレント教育の場として企図されています。
 つきましては、同封の平成26年度募集要項をご検討頂き、貴機関の関係各位に周知のうえ、併せて参加をお奨め頂ければ幸甚に存じます。

敬  具

平成26年4月
東京大学総合研究博物館
館長  西 野 嘉 章



平成26年度「学芸員専修コース」研修生募集要項

テーマ:動物のかたちの見方

1.概要
博物館には館それぞれの歴史、大きさ、機能があって、日々の活動も果たしている責任も多様だといえるでしょう。しかしどんな博物館にも標本の蓄積をもとにして、人々と知を分かち合う姿が期待されます。そこでつねに問われるのは、そもそも対象としている標本についての基礎知識、学術的論理、それを表現するセンスです。学芸員は標本についてのすべてを知り、実際に好奇心をもって触れ、表現していく熱意を抱いていなければなりません。本年度の学芸員専修コースでは、動物、とりわけ哺乳類・鳥類を中心に、実際にその遺体と標本を研究し、そこから発見を目指し、それらに対する最新の興味をもとに博物館をつくっていく道を、皆さんと議論してみたいと考えます。標本をいかに集め、整え、研究をし、博物館の礎にしていくかという挑戦は、技術論ばかりで対処することではなく、標本を真に愛し、執着心をもって標本に接することで成り立っていきます。ひとつの例に当館遠藤秀紀研究室の活動をもとに、動物遺体と標本を題材に解剖学を学びつつ、こだわりの博物館づくりを議論したいと思います。貴重なコレクションを研究と教育の場でどう輝かせていけるかが、焦点となることでしょう。博物館標本に関心が深く、自己表現を生きがいとしている方々の参加を募ります。

2.実施期間及び場所
  期間:平成26年11月10日(月)〜14日(金)
  場所:東京大学総合研究博物館 本館第一演習室
     (〒113-0033東京都文京区本郷7-3-1)

3. 担当教員
  遠藤秀紀(東京大学総合研究博物館・教授) 
  E-mail: hendo(a)um.u-tokyo.ac.jp   (a)を@に直してください
  ※ 応募手続関係のお問い合せは9項の連絡先にお願いします。

4.募集人員
  16 名

5.募集期間
  平成26年4月1日(火)〜平成26年9月19日(金)
  ※ 応募は郵送によること(必着)。

6.応募資格
  博物館、美術館、資料館、埋蔵文化財センター等の施設で、学芸員として直接業務に携わる者又はそれに準ずる者。

7.受講料
  5,000 円

8.応募方法
  次の書類を郵送すること(申し込みは郵送に限る)。
  イ.所定の受講申込書(必要事項を記入すること)
  ロ.所定の所属機関長もしくは指導教官の推薦同意書
  ハ.A4サイズの返信用封筒(宛名を記入し、140円切手を貼付のこと)

9.応募先
  東京大学総合研究博物館「学芸員専修コース」実施委員会
   〒113−0033 東京都文京区本郷7−3−1
   電話:03-5841-2802 FAX:03-5841-8451

10.選考結果の通知
  東京大学総合研究博物館「学芸員専修コース」実施委員会において選考のうえ
  受講の可否を決定し、10月上旬までに各応募者に通知する。

11.その他
 ・標本取り扱いの経験の有無は問いませんが、動物遺体を緻密に学ぶ実習になりますので、向き不向きがあり得ます。     
   学ぶ姿勢として、この方面に普段から深い好奇心のある人にお勧めする内容です。
 ・受講者には、以下のレポートを提出していただきます。(3項の担当教員に)
  (1)以下の2つを主題に論じていただきたい。専修コース開始前に電子メールで提出。
   @解剖学に対する事前の印象・思い。
   A動物遺体から博物館活動を行おうとするときのアイデア
    (収蔵、研究、講座、展示など多岐にわたって構想を描いてくれると嬉しい)。
  (2)コースを受講した感想等について、専修コース終了後に電子メールで提出。
   ※ (1)、(2)ともに提出時期・形式等は別途指示します。
 ・本行事につきましては、東京大学総合研究博物館ホームページにて下記を参考にしてください。
  教育活動欄の学芸員専修コース内にある「過去の学芸員専修コース一覧」
  http://www.um.u-tokyo.ac.jp/education/PCC_past.html
 ・全日程終了後、受講者には「学芸員専修コース修了証書」が授与されます。
 ・宿泊場所は受講者が各自で手配して下さい。
 ※なお、この募集要項は東京大学総合研究博物館のホームページでご覧いただけます。
   http://www.um.u-tokyo.ac.jp/education/curator.html


平成26年度「学芸員専修コース」日程

月日 場所

時 間

内       容

講     師

11/10(月)
本館
第一演習室

 

10:00−10:20

オリエンテーション

 

10:30−13:00

遺体科学実習
(ラット体構造観察)

遠藤 秀紀
 東京大学総合研究博物館
 教授(遺体科学)

14:15−17:30

遺体科学実習
(ラット体構造観察)

遠藤 秀紀
 東京大学総合研究博物館
 教授(遺体科学)

11/11(火)
本館
第一演習室

 

 

10:00−13:00

遺体科学実習
(ニワトリ標本作製)

遠藤秀紀
 東京大学総合研究博物館
 教授(遺体科学)
小薮大輔
 東京大学総合研究博物館
 特任助教(遺体科学)

14:15−17:30

遺体科学実習
(ニワトリ標本作製)

遠藤秀紀
 東京大学総合研究博物館
 教授(遺体科学)
小薮大輔
 東京大学総合研究博物館
 特任助教(遺体科学)

11/12(水)
本館
第一演習室

10:00−11:30

博物館デザイン総論

松本文夫 
 東京大学総合研究博物館
 特任准教授(建築学)

11:30−13:00

無脊椎動物学

佐々木猛智
 東京大学総合研究博物館
 准教授(動物学・古生物学)

14:15−17:30

博物館における表現の創意

遠藤秀紀
 東京大学総合研究博物館
 教授(遺体科学)

11/13(木)
本館
第一演習室

 

10:00−13:00

製骨・皮革処理実習

遠藤秀紀
 東京大学総合研究博物館
 教授(遺体科学)
小薮大輔
 東京大学総合研究博物館
 特任助教(遺体科学)

14:15−17:30

博物館における画像データの表現

宮本英昭
 東京大学総合研究博物館
 准教授(惑星科学)

 11/14(金)
本館
第一演習室

10:00−13:00

三次元画像解析学実習

遠藤秀紀
 東京大学総合研究博物館
 教授(遺体科学)
小薮大輔
 東京大学総合研究博物館
 特任助教(遺体科学)

14:15−17:00

博物館標本映像論

遠藤秀紀
 東京大学総合研究博物館
 教授(遺体科学)

※最終日の演習終了後、修了証書授与式等を行います。
※講師・講義内容等については都合により変更になることもあります。

 


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